

大ヒットを実現したゲーム会社、株式会社ケイブ モバイルコンテンツ部 浅見隼一氏、黒澤幸生氏、淵之上絢也氏、情報システム室 浜村剛氏に、サーバインフラを選定した際の基準と、DSAS Hosting for Socialへの評価についてくわしく聞きました。
※「モバゲータウン」は2011年3月「Mobage」にサービス名を変更いたしましたが、本取材は2010年3月に行ったため、旧サービス名での記載となっております。ご了承ください。
目次
- ケイブについて教えてください。
株式会社ケイブは、ゲームや物販を主力事業とするエンターテイメント会社です。社員数は166名、年商は33.7億円です(※)。
モバイルコンテンツ事業部では、いまオープンプラットフォーム向けのソーシャルゲームに注力しています。先日、1月27日には、オープン化されたモバゲータウンに、「ミニ四駆チャンピオンシップ」と「しろつく」を投入しました。おかげさまで会員数100万人突破です!
当社は、DSAS Hosting for Social(以下 DSAS)を、この二つのゲームのサーバインフラとして使っています。
※ いずれも2009年のデータ
- DSASの活用状況を教えてください。
KLabに期待したのは、「インフラのホスティング、運用、死活監視、拡張」、「高負荷対応アプリケーションのコンサルティング」などです。課金体系はレベニューシェア型(※1)、ケイブ側のアプリケーション構成はいわゆる、LAMP仕様(※2)です。
今回、ピーク時の最大PV(※3)は私たちには未経験のPVでしたが、最初から相当規模のインフラが用意されていたので、問題なく捌けました。
発注決定は11月下旬、その後12月上旬に開発環境が整い、12月末に本番環境が整いました。DSASは、今回だけでなく、今後もケイブのソーシャルゲームのインフラとして使い続けていくつもりです。
※1 売り上げの一定比率をインフラ使用料金として課金。月々のミニマム定額課金あり
※2 OSにLinux、WebサーバにApache、データベースにMySQL、言語としてPerl、PHP、Python等を使う仕様のこと
※3 DSAS Hosting for Socailでは秒間2,000PVを超える規模のアクセスを安定して捌いている実績あり
- DSASのことはどこでご存じいただけましたか。
これまでずっと、自社ハウジングサーバを使っていました。i-mode時代のミニ四駆も自社サーバに載せて運用しました。
でも、去年の9月のmixiアプリのオープン化の時に、大量のトラフィックに耐えきれず、落ちたり遅くなったりするゲームが続出したと噂を聞いたんですね。自分の携帯でも、ゲームの反応が止まって、メンテナンス画面に移行してしまう様を実際に見ました。モバゲータウンもトラフィック多いんだろうなあ、これはちゃんとしたインフラを用意しておかないとヤバいよなあと考え直し、それで、新たなインフラを探していたんですね。
そんな折り、モバゲータウンのカンファレンスで、KLabがレベニューシェア型のサービスを発表している様子を見たのですね。これはいいと思いました。
ソーシャルゲームは水物です。最初から大規模なインフラを用意するのは、外した時のリスクが高すぎて危険。初期投資リスクは低い方がいいですから。これはこれで一つの候補として、比較検討の候補に入れておこうと考えました。
- 比較検討は、どのように進めていったのですか。
DSASみたいなレベニューシェア型を使うか、ホスティングを使うか、最近、クラウドなども流行っているし、それも検討しようということで、それら三方式について、見積もりを取って社内で比較しました。
それぞれの方式を、「機会損失の最小化」、「耐高負荷性」、「初期投資リスク」、「実稼働後の費用リスク」、「ゲームづくりへの専念」などの基準に照らし て比較しました。その結果、レベニューシェア型が、水物であるソーシャルゲームのインフラに一番向いているように思えました。
さらに各社のサービスを比較検討した結果、KLabさんがいちばん良いだろうということになり、DSASの採用が決定した次第です。
- DSASが選ばれたのは、レベニューシェア型だったからですか?
いえ、実は理由はそれじゃないんです。というのも、他社様からも、初期投資リスクを軽減できるご提案をいただいていたんですね。だから、価格体系という意味では、KLabも他のホスティング会社も土俵は同じでした。
じゃあ、どうしてKLabを選んだかというと、KLabには、サービスメニューの中に「高負荷対応アプリケーションの作り方に関するコンサルティング」などコンサルティングが含まれていたからです。ケイブは、ソーシャルは未経験です。一方、KLabは、自社ですでにいくつかのソーシャルを経験しているじゃないですか。それに携帯電話のシステムの世界では、昔から活動していて、一目置くべき技術もあるようです。そういう会社に、アプリケーションの組み方を教えてもらえるのなら、これはありがたいなと。
実際、コンサルティングの内容は、非常に具体的でした。例えば「ミニ四駆チャンピオンシップ」と「しろつく」は、データベース負荷という点では、けっこう正反対のゲームなんですね。「ミニ四駆チャンピオンシップ」の方は、対戦ゲームだから、ページ遷移やDB処理回数は多いけど、一回あたりの処理量は少ない。一方、一種の育成ゲームである「しろつく」はその逆で、DB処理回数は少ないけれど、処理量は多い。真逆です。この二つのゲームに対し、それぞれのゲーム特性にあったコンサルティングがあったので、やっぱりさすがだなと思いました。
おかげで、「ミニ四駆チャンピオンシップ」と「しろつく」も会員数100万人を突破。とりあえずは「ヒットしたゲーム」が作れました。サービスインの時は、皆でせーので開始ボタンを押しました。しばらくして会員数が増えてきたけど、「どうせ今だけでしょ。一過性のことでしょ」と思えて、なかなかヒットの確信が持てなかった。でも当日夜半を過ぎても勢いが衰えないので、これはまずは大丈夫だろうと、ひとまず安心でした。でも、当日はぼくら開発者よりも企画部の方がそわそわしていましたね。「今、会員、何人になった?」と何度も聞きに来るので、プログラマはけむたがっていました(笑)。
サービス開始後、会員数が増えていく中でも、インフラのことは1ミリも気にせずにすみました。「安心して背中を任せられる」という感覚でした。途中、トラブルもなく100万人を超えた今もDSASはビクともしません。まずは選択に間違いなし、でした。
読者の皆様への参考情報として、今回のコンサルティング(ケイブ様とのディスカッション)の内容をキーワードでお伝えしたいと思います(要所は伏せますが、ご了承ください)
以上、プロジェクトにおけるコンサルティング(ディスカッション)の内容をかいつまんで記しました。
- つきあってみて分かったKLabの良さなどあればお聞かせください。
技術者と直接に話せるところ、開発者としてはそれがいちばん有り難いことでした。後は、レベニューシェア型の場合、必然的に一種の運命共同体になります。それって、ケイブにとってもプレッシャーなんですが、同じプレッシャーはKLabさんも感じていたようで(笑)、オープン当日は、いつでもホットラインで連絡可能な「厳戒態勢」で臨んでくれました。それ以外では、サービスが始まってからも、バックボーンやインフラ体制が常に進化していて、これは心強いなと感じました。
- DSAS Hosting for SocialおよびKLabへの今後の期待をお聞かせください。
今回、会員数100万人を超えが達成でき、レベニューシェアの運命共同体として互いに良い結果が収められて、まずはよかったと思っています。ケイブでは、今後も、もっと面白いゲームを作ります。KLabさんはインフラの方でご支援ください。これからもよろしくお願いします。
ケイブ様、本日はお忙しい中、貴重なお話をありがとうございました。